太古と繋がる文化を巡る 伊勢原・比々多散策

神奈川県伊勢原市と言えば、近世・江戸時代に大流行した「大山詣り」が有名ですが、その大山の麓にある比々多神社周辺には、360基を超える古墳群が集積し、なんと3万年もの太古から人々が生活を営んでいたと言われています。以来、長い歴史の中で育まれた文化は、この地域にしっかりと受け継がれてきました。

現在もゆったりとした時が流れ、風光明媚な里山の面持ちで、訪れる人々を癒しながらも、同時に自然への畏怖の念を抱かせる土地の力を感じます。そんな歴史が息づく比々多エリアへ、ぜひお出かけください。



【今回ご紹介する比々多エリア散策コース】
全体的に平坦で、スニーカーでお楽しみいただけます。記載の時刻は、おすすめの訪問時間です。
【11:35】伊勢原駅
【11:45】バス(「伊勢原駅北口」から大山ケーブル行/道灌塚前下車)
【12:00-13:00】Irodori農園の台所で昼食→徒歩
【13:20-14:10】比々多神社でお詣りと散策(境内・元宮)→徒歩
【14:20-14:40】吉川醸造でお酒選び
【14:45-14:55】御菓子司 新店でお買い物
【15:00-15:30】あふり~な比々多店でお買い物
【15:43】バス(「神戸」から鶴巻温泉駅行/鶴巻温泉駅下車)→徒歩
【16:00】弘法の里湯
・徒歩距離 約3.5km(往路「道灌塚前」バス停利用場合) ・所要時間 約4時間~
※上記時刻は目安です(土休日ダイヤ) ※バスや列車の時刻は変更となる場合があります

◎伊勢原駅から比々多神社周辺へのアクセス
伊勢原駅から比々多神社周辺へのバス便のアクセスは主に2ルートあります。
比々多神社へ向かうなら「栗原行」のバスが定番と思いきや、実は「大山ケーブル行」のバスでもアクセス可能であることはご存じですか?
「伊勢原駅北口」から「大山ケーブル行」バスで約8分。「道灌塚前」バス停で下車し、里山の風景を満喫しながら徒歩20分ほどで比々多神社に至ります。意外にも、大山観光のイメージが強いこの路線が、比々多エリアへのもう一つのルートなのです 。定番の「栗原行」バスでは約14分。「比々多神社」バス停で下車し、徒歩3分ほど。栗原行は本数が少ないので、事前に時刻を確認してご利用ください。どちらのバスも丹沢・大山フリーパスで乗車できます。


新鮮な野菜の彩りも豊か。手作りベーグルサンドや焼き菓子が人気の「Irodori農園の台所」

比々多神社周辺、伊勢原市三ノ宮エリアの散策のスタートとして、まず訪れたいのは、新規就農されたご夫婦が2024年9月に開店したばかりの「Irodori農園の台所」です。周辺の畑で栽培した新鮮な農作物をはじめ、自家養蜂の蜂蜜、自家栽培野菜をたっぷり使ったベーグルサンドや焼き菓子を販売しています。

アクセスは、「伊勢原駅北口」から「大山ケーブル行」バスで約8分。「道灌塚前」バス停で下車し徒歩5分ほど、もしくは「伊勢原駅北口」から「栗原行」バスで約11分。「原田」バス停で下車し徒歩2分ほどで到着します。赤い屋根の建物(農作業小屋)が目印です。

奥へ進むと平屋作りの母屋があり、土間スペースで、ベーグルサンドや手作りの焼き菓子、蜂蜜などを求めることができます。テイクアウトのお店ですが、店内の座敷スペースや、敷地内の木陰に設置されたベンチやテーブルを利用して、購入したものをいただくことができます。

売店スペースには、手作りのクッキーやマフィンなどの焼き菓子がたくさん並んでいます。また瓶詰されたIrodori農園オリジナル商品の蜂蜜もあり、味見をしながら選ぶことができるそうです。「蜂蜜は、収穫した時期によって香りも味も色も違います。その香りをぜひ味わってみてください」とは、Irodori農園の代表中根さん。伊勢原の自然の産物とも言える蜂蜜は、お土産にぴったりですね。

三ノ宮周辺は飲食店が少なく、Irodori農園の台所は貴重なランチスポットです。しかも自家栽培された多品種の野菜が使われたベーグルサンドのセットは、ヘルシーでボリュームもご覧のとおり。なんとベーグルも自家製というから驚きです。Irodoriを体現したような野菜のカラフルな彩りに、心が躍ります。

国産小麦と自家製酵母で焼くというベーグルは、プレーンとプレッツェルの2種あり(1種類の日もあり)、プレッツェルを選んでみました。具材には鶏ハムをはじめ、人参のラペ、玉ねぎのマリネ、生野菜のサラダ、ズッキーニのソテーや蒸しポテトなど。添えられた手作りのジェノベーゼソースや豆乳マヨネーズもコクがあり、味わい深さを加えてくれます。

天日塩がのったややハードな生地のプレッツェルのベーグルに、野菜や鶏ハムを挟んで、かぶりついて食べてもよし、別々に食べてもよし。セットのスープもあり、食べ応えも充分です!

営むのは、2023年3月に新規就農したばかりの中根さんご夫婦(左写真 中央・右)です。化学者として研究に従事していたそうですが、養蜂や有機農法を学びはじめ、農家へ転身を果たしました。伊勢原市で新規就農し、「家族に安心して食べさせたいものを作り、提供する」をモットーに、有機農法での野菜栽培と養蜂に取り組んでいます。ご縁あって、この場所を譲り受けることとなり、農仕事の拠点としてだけでなく、新鮮な野菜や蜂蜜を気軽に購入できる場所を設けようと「Irodori農園の台所」を開設したそうです。

妻のひとみさんは幼少期に見た「ふしぎの島のフローネ」の物語の世界への憧れから、自給自足の生活をいつか実現したいと夢みていたとか。農家となった現在は、自然志向の平飼いによる養鶏場の準備を進めているそうで、美味しい鶏卵の料理がメニューに加わる日も遠くなさそうです。

「Irodori農園の台所」という店名そのまま、母屋のキッチンでは、調理を担当するYuposan(左写真・左)が、目の前の畑で育った採れたての野菜を使って、料理を楽しんでいます。彼女の作る料理とお菓子を目当てに来店されるリピーターのお客さまも増え、閉店を待たずして、完売する日もあるのだとか。金曜・土曜営業が基本ですが、お店のSNSを確認して、お出かけください。農作業小屋の入口にある、自家栽培野菜の無人販売コーナーも人気です。


元宮からは大山や江の島の眺望も!今も変わらず人々が祈りをささげる特別な場所 「比々多神社」

○伯母様
Irodori農園の台所から、比々多神社までは徒歩で18分ほど。伊勢原市の特産品である、ぶどうや梨などの果樹栽培の畑や田んぼが続く、田園の景色を楽しみながら歩きましょう。栗原行のバス通りを歩いていると、途中に「伯母様」というバス停があります。小田原北条氏の家臣であった、布施弾正左衛門康則の伯母がこの地を所領しており、江戸時代には伯母様村という地名だったとのこと。バス停に残る古い地名から、その地域の歴史を感じることが出来るのが、路線バスの面白いところ。通りにある伯母様村観音堂で、観音様に手を合わせて、先に進みましょう。

○比々多神社 境内
「伊勢原」という地名は意外と新しく、実は江戸時代初期から使われるようになりました。一方で、10世紀前半の平安時代中期に編纂された「和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)には、すでに「相模國大住郡日田郷三宮」と記されています。「日田」とは「比々多」のことであり、奈良時代以前からこの地を指す名称でした。その歴史の深さを物語るのが比々多神社であり、紀元前665年頃に神体山を霊峰大山、主祭神を国土創造の神・豊斟渟尊(トヨクムヌノミコト)としてお祀りしたのが始まりと伝えられています。つまり、相模国が定まる以前からこの地は、比々多として在ったと考えられます。周辺の遺跡から発掘される遺物からも、現在の神社という形態となる遥か以前から、自然崇拝の祈りの場として、この周辺が特別な場所であったことがうかがえます。

令和となった現在も、比々多神社の境内は静かで、清らかな空気に満ちています。境内中央には樹齢500年と言われる大きな杉の木が天に向かって真っすぐに伸びています。まさにご神木の風格です。本殿の手前、境内正面に見える拝殿で、お参りをしましょう。

境内中央の杉のご神木とならび、境内入口の「相性の欅(けやき)」の木も、比々多神社のシンボルとして親しまれています。一つの株から2本の大きな欅の幹がのびており、夫婦円満や良縁、満願成就の御利益があります。

お参りの際、拝殿に登る石の階段を見ると、青色が混じっていることに気が付きます。これはセラドン石(緑色凝灰岩)と呼ばれ、周辺では丹沢や七沢など大山付近に多い石材です。周辺の遺跡からも多数発掘されている勾玉(まがたま)や管玉(くだたま)などの装飾品の材料としても使われています。比々多神社は、子宝・安産にご利益がある玉造りの神様、天明玉命(あめのあかるたまのみこと)も祀り、毎年5月に文化の祭典として「まが玉祭」を開催しています。

○三之宮郷土博物館
境内にある三之宮郷土博物館では、比々多神社に伝わる数々の社宝をはじめ、三ノ宮・栗原など周辺地域の古墳や遺跡から発掘された遺物、合計2,000点が収蔵され、その一部が展示されています。のどかな里山の風景が広がるこの地域ですが、かつて360基を超える古墳が存在していたとは、想像しにくいかもしれません。しかし、この博物館を訪れると、当時この地がどれほど重要な場所であったかを実感できます。
神社からほど近い「登尾山古墳」や「らちめん古墳」などから出土した遺物は、縄文時代の土器はもちろんのこと、古墳時代中期に伝わったという須恵器(すえき)も。さらには装飾太刀や馬具、そして彩り豊かな装飾品などの貴重な文化財が発掘されています。そのような貴重な品々が展示されており、この地に存在していた、時代とともに進化していった生活様式や技術、さらには中央政権のみならず、大陸との繋がりを感じ取ることができます。考古学ファンならずとも、比々多神社を訪れたならば、博物館の入館をお薦めします。(入館料 200円)

○比々多神社 元宮
比々多神社境内にある案内に従い、畑の中を通る、ゆるやかな登り坂を歩いてゆくと7分ほどで元宮に到着します。大きなヤシの木2本が、風に葉を揺らしながら気持ちよく出迎えてくれます。

標高約100メートルの丘陵地で、振り返って海側を見渡すと、東側には横浜みなとみらいのランドマークタワーをはじめ、三浦半島や江の島が、西側には平塚市と大磯市の境にある湘南平の地形も良く見ることができます。そして背後には、霊峰大山の頂や聖峰も木々の合間から望むことができます。

この場所に立ち、伊勢原の町をぐるりと俯瞰してみると、三ノ宮比々多周辺の土地の豊かさを実感することができます。山の恵みと海の恵みがあり、豊かな水と温暖な気候が住みやすい環境だったことでしょう。力を持った豪族たちが、自然の神々が宿るこの場所を選んだ理由が、わかる気がしてきます。

元宮には、小さな祠が祀られています。ソメイヨシノの桜が散り始める頃に見頃を迎える枝垂れ桜。春の参拝もお薦めです。秋には、周辺の木々の紅葉も楽しむことができ、ピクニックにもぴったりの場所です。しばし日頃の忙しさを忘れて、ゆっくりとした時を過ごしてみてはいかがでしょうか。


雨降山(あふりやま)の伏流水、珍しい硬水で仕込む伊勢原唯一の酒蔵「吉川醸造」

比々多神社の境内からは徒歩7分ほどのところにある「吉川醸造」を訪ねてみましょう。伊勢原市唯一の酒蔵です。東名高速道路をくぐり、比々多神社至る参道沿い「三ノ宮比々多神社道標」の角を、左折すると入口が見えてきます。直売所も兼ねており、購入することが出来ます。

比々多神社は、酒造りの神「酒解神(さかときのかみ)」を合祀しており、古くから酒造家、酒蔵から崇敬されてきた歴史があります。そんな比々多神社に最も近い場所で、110年超にわたり酒造りを行っているのが吉川醸造です。

白壁となまこ壁の蔵、大きな煙突と杉玉が目印です。直売所は、右側の建物にあります。看板に従って進みましょう。

創業、大正元年(1912年)の吉川醸造は、「菊勇」の銘柄で親しまれていましたが、コロナ禍が始まったばかりの2020年に、米屋を祖業とするシマダグループ株式会社が事業を継承。以来、新体制のもと新しい酒造りが始まっています。

ご存知の通り、日本酒(純米酒)造りに欠かせない原材料は、米と米こうじ、そして水です。中でも吉川醸造の特異な点は、その水にあります。敷地内にある3本の井戸から汲み上げられる水は、日本の水=軟水という常識を覆す硬度150~160という硬水です。カルシウムやマグネシウム等のミネラルを多く含んだ硬水で仕込まれたお酒は、以前から旨味とキレが備わる、濃厚かつ辛口の味わいに定評がありました。

そんな珍しい硬水で仕込む吉川醸造の新社長に就任したのは、元建築設計士という異色の経歴をもつ合頭さんです。2012年から7代目杜氏を務める水野氏をはじめ多くの蔵人と共に、新しい吉川醸造の酒造りに邁進しています。

シマダグループに入り、わずか数年ながら、米こうじの製造を担う酒蔵の心臓部、麹室の設備を刷新し、酒造タンクも冷蔵機能付に入れ替えるなど酒造設備の整備が進んでいます。気候が変わった現代に適応するためでもあり、これからの吉川醸造の酒造りに欠かせない設備だと、合頭さんは言います。同時に、蔵人たちの安全性にも配慮した、持続可能な酒造りのための環境も整えているとのこと。蔵の外観は変わりませんが、蔵の内側や酒造りの考え方は、大きく変化しているようです。

2021年には、新生吉川醸造を象徴する「雨降///あふり」ブランドを立ち上げ、新商品を発売しました。使用する伏流水の源である大山の別称「雨降山(あふりやま)」から名付けられました。

「雨降///あふり」は、早くも国内外のコンペティションや品評会で受賞を重ね、新鋭の日本酒ブランドとして浸透しはじめています。「酒造りについては杜氏を中心とした蔵人たちの意向やアイディアを基に商品開発を行っています」と、合頭さん。削れば削るほど良いとされ、精米歩合が低いお酒が美味いと言われる日本酒の今までの常識とは離れた、低精白という出来るだけ「削らない酒」造りにもチャレンジし、その美味しさから人気の商品となっているそうです。

良質なお米と伊勢原の地から湧き出る珍しい硬水で作られる吉川醸造の新しいお酒。比々多エリアの散策の際には、吉川醸造の直売所で、お酒選びを楽しんでみてはいかがでしょうか。


創業100年超。丁寧な手仕事が生む繊細で優しい味わいの和菓子「御菓子司 新店」

吉川醸造から歩いて5分ほどのところにあるのが御菓子司 新店です。比々多神社に向かう参道沿いに店舗があり、軒先からは、大山の頂を望むことが出来ます。

大正時代からこの地で営業を続け創業100年を超える老舗の和菓子屋さんです。現在は、3代目と4代目の小泉さんご家族でお店を切り盛りしています。

店舗奥に製造所を併設しており、毎朝5時頃から製造を開始。昔ながらの製法で丁寧に作られた和菓子が、朝8時の開店以降、順番に店頭に並びます。神奈川県指定銘菓の「ききょう最中」や、薄皮の茶饅頭「道灌まんじゅう」などの定番商品だけでなく、桜餅や柏餅、焼ききんつばなど季節限定の生菓子も評判です。

そして、近年人気なのが伊勢原市公式イメージキャラクター「クルリン」のお顔が焼き印されたどら焼きです。ふっくらと焼き上げた生地に、濃厚な味わいの餡が絶妙です。ちょうどよい大きさで、食べ歩きにもぴったり。散策途中のおやつにも最適です。

三代目(写真左)の稔夫さんのご祖父が、「伊勢原交差点」近くにあった和菓子店で修業を重ねた後に、暖簾分けし出店したのが「新店(しんみせ)」という店名の由来とのこと。長年、製造を担ってきた三代目から、現在は4代目の有也さんがお菓子の製造を担っています。

家業を継ぐまでは、横浜市や小田原市の和菓子の名店で修業を重ねたという有也さん。店内で「練り上げる」餡は、和菓子好きならずとも、その違いに気づくほど。丁寧な仕事から生まれる上品で優しい味わいに、地域のお客さまが通い続けるというのも頷けます。

最近は、伊勢原産の新鮮な鶏卵をつかった焼きプリンなど、和菓子以外のお菓子も店頭に並ぶ日もあるとか。クルリンどら焼きをはじめ、ききょう最中や道灌まんじゅうは、伊勢原駅にある「駅ナカ クルリンハウス」などでも購入することができます。


伊勢原産の野菜や果物が勢ぞろい。地元のお客さんが通う産直市場「あふり~な比々多店」

御菓子司 新店から国道246号線に出て、左折してすぐ先にあるのが「あふり~な比々多店」です。伊勢原市の農家さんを中心に、近隣で生産された季節の野菜や果物を中心に販売しているJA湘南が営む産直市場です。地元のお客さまのみならず観光の方も多く、連日賑わいを見せています。

広い店内は、野菜や果物の種類ごとにコーナーが分けられ、値札シールには栽培した農家さんのお名前が記載されています。リピーターのお客さまは、生産者の名前を確かめて購入することも多いのだとか。掲出されているPOPを読みながらの品定めも楽しい時間です。産直だけあって、全般的にお手頃価格で購入できるのが嬉しいですね!

店舗裏には、JAの柑橘選果所も併設されており、秋から初夏にかけては、伊勢原市で栽培された温州みかんや湘南ゴールドなど地元産の柑橘類が店頭に並びます。夏は、伊勢原産のぶどうや梨、すいかやメロンなども並び、新鮮な果物を目当てに来店される方も多いとのこと。

近隣で生産された乳製品や肉類、魚類なども販売しています。また吉川醸造のお酒や御菓子司 新店のお菓子なども扱っており、比々多周遊のお土産をまとめて購入するお店として「あふり~な比々多店」を利用するのも良さそうです。ただし野菜や果物は、午後には品薄になってしまうそうで、午前中の来店がよいでしょう。

温暖な気候と、良質な水が流れる伊勢原市が、農作物の産地であることも実感できるお店です。比々多エリア散策の締めくくりに、ぜひお立ち寄りください。


鶴巻温泉「弘法の里湯」で汗を流し、疲れを癒して帰りましょう!

あふり~な比々多店近くにある「神戸」バス停からは、「伊勢原駅北口行」と「鶴巻温泉駅行」の両方向のバスに乗車することができます。(※どちらの便も、丹沢・大山フリーパスのエリア外となります)

里山の景色が広がる比々多エリアを歩いた旅の締めくくりに、温泉で汗を流して帰路につくのは、いかがでしょうか。「弘法の里湯」は、伊勢原市のお隣り、秦野市にある日帰り温泉施設です。鶴巻温泉駅北口から徒歩2分、丹沢・大山フリーパスの特典として、入館料が大人200円引きで利用することができます。

帰りの時間が気になる場合も、敷地入口にある、足湯の利用をお薦めします。無料ながら、源泉かけ流しという贅沢な足湯です。腰を掛けて、湯に足を入れると、あっという間に身体がポカポカとしてきます。歩き疲れた足もほぐれ、全身の血行も良くなって、疲れが癒えるようです。利用の際には、足ふき用のタオルをお忘れなく。

弘法の里湯は、外光がたっぷり入る内湯も、屋根付きの露天風呂も湯船が大きく、リラックスして入浴を楽しむことができます。男湯、女湯ともにサウナ(ドライサウナ又はスチームサウナの日替わり)や水風呂も完備していますので、散策を楽しんだ1日をサウナで整えて締めくくるのにもぴったりですね。

入浴後には、無料の休憩室として120畳もの広さの大広間で寛ぐことも。蕎麦の産地でもある秦野らしく、名産のお蕎麦を味わえる食事処や地元産の野菜や食品類を販売するお土産売り場も併設しています。


この記事のスポット情報

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Irodori農園の台所

比々多神社周辺では希少なランチスポット。有機農家直営のテイクアウト専門店で、手作りのベーグルサンドや焼き菓子、自家養蜂した蜂蜜が人気です。母屋の座敷や庭先のテーブルやベンチで、購入したものをいただくこともできます。採れたて野菜の無人販売コーナーも人気です。

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比々多神社

旧相模国最古級で、その歴史は約1万年以上にさかのぼるという比々多神社。主祭神は国土創造の豊国主尊で、子宝・安産にご利益がある玉造りの神様・天明玉命他2柱、相殿神に大酒解神(酒造りの神様)を祀っていることから、酒造業を営む人々からも信仰されています。境内では干支の石像が参拝する人々をお出迎えしてくれます。

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吉川醸造

大正元年から続く伊勢原市唯一の酒蔵です。敷地内から湧き出る大山の伏流水は、日本の水は軟水という常識を覆す、硬度150~160。その硬水を仕込み水に使う「雨降///あふり」シリーズは、国内外のコンペティションや品評会で受賞を重ねています。蔵見学はできませんが、直売所にて購入することができます。

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御菓子司 新店

大正期創業の100年超の老舗和菓子店です。神奈川県指定銘菓の「ききょう最中」や、薄皮の茶饅頭「道灌まんじゅう」などの定番商品だけでなく、桜餅や柏餅、焼ききんつばなど季節限定の生菓子も評判です。伊勢原市公式イメージキャラクター「クルリン」のお顔が焼き印されたどら焼きも人気です。

INFORMATION

あふり~な比々多店

伊勢原市近隣で生産された季節の野菜や果物を中心に販売しているJA湘南直営の産直市場です。JAの柑橘選果所が併設されており、秋から初夏にかけては、伊勢原市で栽培された温州みかんや湘南ゴールドなど地元産の柑橘類が店頭に並びます。夏は、伊勢原産のぶどうや梨、すいかやメロンなども並びます。

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弘法の里湯

小田急線「鶴巻温泉駅」から徒歩2分。秦野市が運営する日帰り入浴施設です。地元の人から観光客まで、気軽に温泉を楽しめるとして人気のスポット。露天風呂や貸切浴室もあり、日ごろの疲れを癒したり、ハイキングの帰りに立ち寄ったりと、多くの人が温泉を楽しみに訪れています。