見た目涼しく食べてひんやり!秦野の名水を活かしたスイーツが評判のお店

「神奈川の屋根」とも呼ばれる丹沢山系の麓、秦野市は名水の里としても知られています。その豊かな水で栽培された落花生を使った洋菓子をはじめ、秦野産のお茶を使ったかき氷、さらには秦野のお水で抽出された水出しコーヒーを使ったコーヒーゼリーなど、見た目も涼しくなる冷たいスイーツが人気のカフェをご紹介します。どちらも地域密着の素敵なお店で、食事も提供しています。レジャーやハイキングで秦野へお出かけの際には、ぜひご利用ください。


手づくりワッフルやクレープ、かき氷が人気のカフェ。併設の駄菓子コーナーも楽しい「みなや-dagashi & cafe-」

秦野駅の改札を出て、南口からの線路沿いを歩くことわずか1分。真っ白い暖簾(のれん)と、おいしそうなスイーツが手描きされた看板が目印の「みなや-dagashi&cafe-」は、駄菓子カフェとして人気を集めています。

駄菓子カフェを謳うだけあり、一歩店内に足を踏み入れると、すぐ左側には駄菓子やおもちゃがずらりと並ぶコーナーが! 小さなお子さんはもちろん、昔を懐かしむ大人まで、童心に戻って楽しめる空間になっています。さらに奥には、カフェとして店内飲食ができるスペースが広がっています。

駄菓子コーナーの先にはカウンター席が、さらに奥へと進むと、2人掛けのテーブル席が2卓と靴を脱いでリラックスできる「座敷席」があります。お一人さまから小さなお子さま連れのお客さまに、ゆったりとしたカフェ時間を過ごせる空間が用意されています。

スイーツメニューの一番人気が、香ばしい「丹沢ワッフル」と和紅茶(国産紅茶)を一緒にいただける「秦野セット」です。「丹沢ワッフル」は、甘さひかえめなホイップクリームに、秦野特産のピーナッツ・パウダーを練りこみ、さらに、クラッシュ・ピーナッツをトッピング。ひと口頬張ると、ワッフルのサクッ、もちっとした食感とともに、クリームの甘さとピーナッツの豊潤な香りが口いっぱいに広がります。まろやかな味わいの和紅茶との相性も抜群です!

秦野市は、良質な水に恵まれ、また水はけがよい火山灰が混じった土壌が落花生の栽培に適しており、明治時代から風味豊かな「相州落花生」の産地として知られています。
お店では、秦野で落花生やピーナッツの専門店として創業150年を超える老舗「かまか商店」のピーナッツを使用しているそうです。

「秦野セット」の和紅茶は、神奈川県内で初めて国産紅茶をつくったという、秦野の「わさびや茶園」のもの。丹沢山地の麓、菩提地区の標高300m付近に広がる茶畑で、霧につつまれながら育った茶葉を、ゆっくりと熟成させて作るのだとか。口に含むと豊かな香りが広がり、少し甘みも感じられるような、優しい味わいです。(セットは、ホットのみ。単品の場合は、アイスティーの注文も可能です)

ワッフルメーカーで1枚ずつ丁寧に焼かれたワッフル生地は甘さひかえめ。カリッとした食感を出すために、注文ごとにリベイクしているそうです。

ワッフルは、「ハムチーズレタス」や「たまごチーズ」、ポテトサラダをたっぷり挟んだボリューミーな「ぽてさらワッフル」など、食事系も揃っています。
他にも、オリジナルブレンドのスパイスを使った手づくりのキーマカレーや、昆布、チーズ、揚げ玉が入って食べ応えがある焼きおにぎりなど、ワッフル以外の軽食メニューも人気です。(ともに数量限定)

年間通して提供されているかき氷も人気の甘味メニューです。秦野産抹茶の手づくりシロップを使ったかき氷には、あんこ、白玉、抹茶ゼリー、ホイップクリームがトッピング。さらに、てっぺんには、「駄菓子カフェ」ならではの「ぷくぷくたい」(モナカの中にエアイン・チョコが入った菓子)も鎮座するという豪華版です。抹茶の他に、キャラメルナッツ、カフェオレ味のかき氷もあり(すべて「ぷくぷくたい」付き)、遊び心とともに、ひんやり、サクサクとした食感を楽しめます。
ボリュームたっぷりのレギュラーサイズ(写真)と、食べやすいハーフサイズ、さらには、お子さん向けにカップ入りのキッズかき氷も用意されています。

冷たいスイーツは他に、アイスクリームとホイップクリームの甘さが、コーヒーゼリーのほろ苦さと絶妙にマッチする「コーヒーサンデー」(左写真)やバニラサンデー、抹茶のゼリーなどが揃っています。
また、テイクアウトもできるクレープは、チョコバナナ、バターシュガー、ブルーベリーホイップなどのスイーツ系に加え、ハムチーズ、ピザといった食事系もあるので、食べ歩きや小腹の空いた時の軽食にもぴったり。ボリュームもあって、老若男女に人気のメニューです。

ドリンクは、コーヒー、和紅茶、クリームソーダ、信州産のりんごジュース(ストレート果汁100%)などの他に、湘南や小田原などのクラフトビールも扱っています。中でも珍しいのは、秦野産の高級茶葉を副原料に使った「HANOCHA(ハノチャ)~煎茶ゴールデンエール~」です。煎茶の爽やかさ、ほんのりとした甘みを感じるクラフトビールで、苦みが少なく、すっきり飲みやすいと評判です。

道路をはさんで店の向かい側には、広々とした「尾尻おおがみ公園」があります。ここには、秦野駅を一望できる広場もあり、「ロマンスカー」をはじめとする小田急線の色々な車両を間近に見られるスポットとして、地域の子どもたちに人気の場所となっています。もちろん、公園遊びのお供は、「みなや」の駄菓子です。

オーナーの岡村さんが、この場所でのカフェ開業を決意するにあたっては、地域への深い愛着とある一つの想いがありました。
生まれも育ちも秦野という岡村さんは、普段はファイナンシャル・プランナーとしての顔も持っています。実は、現在カフェを構えるこの場所は、かつてご自身の事務所として借りていた場所でした。その後、事務所は移転することになりますが、移転後も目の前にある公園には、お子さんを連れてよく遊びに来ていたそうです。
そんな愛着のある場所を訪れるなかで、岡村さんはある想いを抱くようになりました。
「このエリアには、大人たちが日常の中で、ほっと息をつけるようなスペースが少ないのではないか。そして何より、子育て中の親御さんが子どもと一緒に寛げ、地域の人たちとも自然に交流できる場所が必要なのではないか――」。さらに、昔に比べて、公園から子どもたちの賑やかな声が減ってしまっていることも、ずっと胸に引っかかっていたと、岡村さんは言います。
「もう一度あの場所を借りて、みんなの憩いの場となる、地域の人たちがつながれるカフェを作ろう!」
その決意が、すべての始まりでした。

お店のコンセプトは「dagashi & cafe」。ご自身が少年時代に小銭を握りしめ、ワクワクしながら通った駄菓子屋さんの思い出が原点だそうです。
気軽に入れる懐かしい駄菓子コーナーがあり、大人も心地よく過ごせるお洒落な空間にしたい。内装からメニューの細部に至るまでこだわりを詰め込み、じっくりと準備を重ねて2022年5月、ついに「みなや -dagashi & cafe-」が誕生しました。

「オープン早々から、本当にたくさんの方が足を運んでくれました。最初に来店してくれたのは、(流行に敏感な)地元の高校生たちだったんですよ」と、岡村さんは嬉しそうに当時を振り返ります。

店名の「みなや」は、水面(みなも)に広がる波紋のように、この場所から地域の人たちのつながりが広がっていってほしい、という願いから。その言葉通り、現在の「みなや」はカフェとしての営業にとどまらず、店内ではパステルアートのワークショップや「食」にまつわるイベントなども定期的に開催されています。お店の周りには、公園遊びのついでに立ち寄る子どもたち、おしゃべりを楽しむ学生や子育て中のパパやママ、そしてシニア世代まで、世代を超えた笑顔があふれる場所になっているようです。

丹沢ハイキングや観光の際にフラッと立ち寄り、どこか懐かしい駄菓子の数々と、こだわりのスイーツに癒やされながら、街の温もりに触れるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

※掲載情報は取材日時点(2026年5月)のものです。


スイーツや食事、下山後には焼鳥とビールでひと休み。丹沢の保全活動にも貢献できる「山カフェ丹沢大倉」

塔ノ岳や鍋割山など表丹沢の峰々の登山口として、また秦野戸川公園でのハイキングや川遊びなどを目的に多くの方が訪れているのが秦野市大倉です。小田急線「渋沢駅北口」から大倉行のバスに乗車して約15分でアクセスできます。

その大倉バス停近くにある大きな三角屋根の白い建物内にあるのが「山カフェ丹沢大倉(以下、山カフェ)」です。天井近くのガラス窓から注ぐ自然光も多く、明るくて開放感のある空間は、まるで山小屋やロッジのような雰囲気です。飲食物の提供をはじめ、お土産にぴったりなオリジナルグッズ、山用のウエアやアイテムの販売もしています。

同店の夏季限定の人気メニューが「コーヒーゼリー」です。水が美味しいと評判の秦野の名水を用いて、じっくり時間をかけて水出しで抽出したコーヒーで作る特製ゼリーです。

クラッシュしたゼリーをガラスの器に盛り、ソフトクリームをトッピングして提供しています。フルーティーな香りとすっきりとした味わいのコーヒーの風味を閉じ込めたゼリーは、まさに夏にぴったりの味わいです。

溶けだしたソフトクリームと一緒にいただくと、コーヒーとクリームの絶妙な相性に加えて、甘さ加減もほどよく、ひと匙ごとに食べ進むのが惜しくなるほど。口に含めば涼を感じさせながらもスッと溶け、喉をすべるように通り、瞬く間に消えてしまう軽やかさです。空気の澄んだ丹沢の麓でいただくコーヒーゼリーは、夏にぴったりの一品です。

ゼリーの原料に使う水出しのコーヒーのアイスコーヒーは、さっぱりとした飲み口ながら、香りよく濃厚な風味が楽しめると、コーヒー通にも評判です。登山前、登山中はカフェインを控える登山者も多いそうですが、下山後に水出しのアイスコーヒーを楽しみにしているお客さまも多いそうです。

そしてコーヒーゼリーと入れ替わるように秋から春にかけて登場するのが、もうひとつの人気メニュー「丹沢プリン」です。新鮮な卵をたっぷり使った濃厚な味わいが評判という丹沢プリン、ぜひ味わってみたいですね。

また、軽食メニューとして人気のホットサンドは、定番のベーコン&チーズ(写真右)以外に、小倉&マーガリンなど甘味的なメニューも。登山の行動食用に、テイクアウトするのも良さそうです。

山カフェは、スイーツ以外のメニューも充実しています。例えば「焼きチーズカレー」は、通年販売している定番品です。手作りしている欧風カレーにチーズがたっぷり。こんがりとした焼き色が付いたカレーとチーズの香ばしさが食欲をそそります。食べ応えもあり、下山後や公園でのレジャー後の空腹には打ってつけです。ほかにもうどん類やピザなども取り揃え、お子さま連れの食事にも対応しています。

下山後なら「まずは生で!」が合言葉です。そう、山帰りのハイカーに最も人気なのは、生ビールです。「ちょこっとサイズ」から大ジョッキまで4サイズあり、喉の渇き具合に柔軟に応えてくれます。キンキンに冷やされたジョッキは、見た目も涼し気。丹沢・大山フリーパスを利用して小田急線と神奈中バスで大倉までアクセスすれば、ビールも思う存分楽しむことができますよ!

気の利いた酒の肴も揃っています。すぐ近くにお店を構える山守茶屋 杜のとうふ工房三河屋さんの冷奴は、大豆の濃厚な味わいが楽しめる一品です。冬場は湯豆腐もメニューに並ぶそうです。出来立て豆腐の風味と食感にハマり、そのまま山守茶屋さんでお土産に求めるお客さまも多いのだとか。

お酒類を注文するとオーダーできるという焼鳥(2本セット)は、なんと2本で100円というサービス精神あふれる価格に驚きます。しかも味は本格派。エネルギーを消費しきった空腹時に、お酒だけではなく、ちょっとした食べ物も合わせたほうがいいよ!というお店の優しさを感じます。

ビール以外にも、丹沢や大山周辺の4つの酒蔵の日本酒も取り揃え、飲み比べも楽しむことができます。水質のよい丹沢周辺で醸された日本酒の飲み比べを楽しみながら、丹沢の山行を振り返ってみてはいかがでしょうか。

山カフェは、平日は朝9時、土日は8時にオープンします。開店からしばらくは、塔ノ岳や鍋割山へ登るハイカーが、入山前の食事や休憩に立ち寄ります。お昼は公園を訪れた方々のランチスポットとして、そして午後は再び下山した登山客で賑わいます。

塔ノ岳や鍋割山、三ノ塔への玄関口でもある大倉にあるお店でもあり、お店で働くスタッフの多くが山遊びを実践しているため、お店には最新の情報が集まっています。久しぶりの丹沢の山歩きの方は、ぜひ入山前の栄養補給と情報収集に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

「プレイヤー目線を大切に、お店を営んでいます」と語るのが山カフェの店長でもあり、お店を経営するNPO法人丹沢を愛する会の理事長でもある山本さんです。生まれ育ちが大倉地区とのことで、この地域への思い入れもあり、この場所にお店を開くことを決断し、2020年3月にオープンしました。

以前は、秦野市内で飲食店を経営していたそうで、お料理やスイーツの味が確かなのは、山本さんが長く飲食店を営んできたからこそ培った技術と知識により、多くのお客さまに支持される味を実現しています。

実は同店、飲食物を提供するカフェ営業だけではなく、丹沢の山や麓の地域の魅力が持続するようにと、情報発信のみならず、さまざまな活動を展開しています。

例えば、月に2回ほどのペースで行っているのが、登山道の掃除活動や登山道の保全整備活動です。大倉から牛首を経由してアクセスする三ノ塔方面をはじめ、大山の頂の向こう側、厚木市七沢でも継続して活動を行っています。活動への参加も大歓迎ということですので、興味がある方はホームページやSNSをチェックしてみてください。

また山の裾野で楽しめるマウンテンバイクやグラベルロード(林道走行に適したロード型自転車)の体験教室が、2026年春から本格的にスタートし、話題となっています。実は林道も多い大倉地域。自転車を使った新しい里山の楽しみ方も面白そうですね。

さらに、スタッフでもある山岳ガイドが講師となる登山教室は、毎月第2土曜日と第3火曜日に定期開催。山歩きの基本が学べる午前中3時間のプログラムは、お一人での参加も大歓迎とのことで、遠方から参加される方も増えているとのこと。これから登山を始めたいという方は、最初の一歩として参加してみてはいかがでしょうか。

店頭入口付近は、山用のアパレルやグッズも多数展示され、ショッピングも楽しめます。山カフェオリジナルのTシャツをはじめ、手染めの手ぬぐいなどは、お土産品としても人気です!

NPO法人が経営するカフェということで、お店での食事やお土産を購入することが、登山道の整備や清掃活動に少し還元されているとも言えそうです。美味しいものをいただきながら、周辺の保全活動のちょっとした支えになるなら嬉しいですね!秦野市大倉での山歩きや公園遊びの際には、山カフェでスイーツや食事、そしてショッピングを楽しみましょう。

※掲載情報は取材日時点(2026年6月)のものです。


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みなや-dagashi & cafe-

ボリュームたっぷりのワッフルやクレープ、一年を通して食べられるかき氷が人気のカフェです。昔懐かしい駄菓子のコーナーも併設されています。カレーや焼きおにぎりといった軽食もあり、ドリンクは秦野産の和紅茶をはじめ、信州産りんごジュース、近隣のクラフトビールなどが揃っています。秦野駅から徒歩1分と至近ですので、ハイキングや観光の際に気軽に立ち寄れて便利です。

INFORMATION

山カフェ丹沢大倉

塔ノ岳や鍋割山の登山口にあたる秦野市大倉の「山カフェ丹沢大倉」は、ハイカーや秦野戸川公園を訪れる人々に親しまれているロッジ風のカフェです。

秦野の名水を使った夏限定の「コーヒーゼリー」や秋から春先には「丹沢プリン」が人気です。熱々の「焼きチーズカレー」や、下山後に嬉しい生ビールなど、心と体を満たす充実したメニューも評判。NPO法人が運営しており、ここでの食事やお土産の購入が、丹沢の登山道整備や清掃といった自然保全活動の支援に繋がります。店頭では、オリジナルのTシャツや手染めの手ぬぐいなどお土産品も販売しています。