厚木で楽しむ個性豊かなクラフトビール

神奈川県厚木市で25年以上醸造を続けるクラフトビールメーカー、「サンクトガーレン」と「厚木ビール」をご紹介します。
厚木市の美味しい水で仕込まれた個性豊かなクラフトビールで乾いた喉を潤してはいかがでしょうか。最寄り駅は本厚木駅となりますので、周辺にお出かけされた際にぜひお立ち寄りください。


出来立て20種を楽しめる「サンクトガーレン タップルーム」

2021年10月に本厚木駅前ミロードにオープンしたサンクトガーレン タップルームは、日本におけるクラフトビールのパイオニア、サンクトガーレンの直営店。レギュラービールから季節限定のフルーツビールや黒ビールまで、厚木のブリュワリー(工場)から届く新鮮な樽生ビールを豊富なフードメニューとともに気軽に味わえます。

ずらりと並ぶ20種類のビアタップから注ぎたての樽生クラフトビールが。サイズはレギュラー(約500ml)990円、ハーフ(約300~350ml)825円、マースジョッキ(1L)1,870円の3種。また、選べる飲み比べ4種・20種(1杯約150ml)も用意されています。

日本でクラフトビールが解禁される前から独自に米国サンフランシスコでビール醸造・販売を開始したサンクトガーレン。当時、日本には逆輸入の形で販売されていたそうです。それがアメリカのメディアに取り上げられたことで日本でも評判となり、「地ビール」解禁(1994年)後の1997年には、厚木市に念願だった国内ビール醸造所を設立。日本で主流だった下面発酵のすっきりとした味わいの「ラガービール」ではなく、上面発酵による香りや味わいが個性的な「エールビール」を中心に製造を始めます。

現在は、トラディショナルなエールビール、IPA、フルーツビール、黒ビールなど多種多様なビールを製造、販売しており、すべて直営店のタップルームで味わうことができます。

選べる4種飲み比べ(約150ml x 4杯 1,540円)

どれを飲むか迷ったらコレ。お店の方に訊きながら、あるいは自分の好みで好きなビール4種をセレクト。オリジナルの「ツリー」にまるでアフタヌーンティーのように置かれたビアグラスに心が躍ります。それぞれに銘柄カードが添えられ、テイストや香りの特徴が書かれているのも嬉しいですね。

4種ではなく全種類飲んでみたいというお客様には、20種の飲み比べ(約150ml x 20杯 6,600円)も。一度に20種全部、あるいは数種ずつ順番にという注文もできるそうです。

サンクトガーレン代表であり、マスターブルワーでもある岩本伸久さんが目指すのは、個性がありながら苦み、香り、コクのバランスが良い「きれいな」ビール。それは、ちゃんとビールの旨味があるのに、アルコールであることすら感じさせず、水みたいにするすると飲めてしまうビール。そんなビールを理想として、長年培った経験と技術を踏まえ、自らの感覚とセンスで「ビール設計」をしているそうです。

社名は世界最古のビール醸造所があったスイスの「ザンクト・ガレン修道院」に由来するというサンクトガーレン。今でも頻繁に厚木の醸造所を訪れ、醸造タンクの状態をチェックするという岩本さんの姿に古の修道僧の姿が重なって見えるようです。

自然豊かな七沢や相模川など沢山のレジャースポットがある厚木へお出かけの際には、バラエティー豊かなクラフトビールを味わいに、本厚木駅前のサンクトガーレン タップルームへぜひお立ち寄りください。

INFORMATION

サンクトガーレン タップルーム

2021年10月に本厚木駅前ミロードにオープンしたサンクトガーレン タップルーム。レギュラービールから季節限定のフルーツビールや黒ビールまで、厚木のブリュワリー(工場)から届く新鮮な樽生ビールを豊富なフードメニューとともに気軽に味わえます。


工場隣接のビアバーで楽しむ個性豊かな味わい「厚木ビール」

1997年の創業以来、ベルギービールの製法の一つ、野生酵母を使ってクラフトビールの製造を続けるのが「厚木ビール」です。関東サッカーリーグ2部でプレイをするサッカーチーム「厚木はやぶさFC」とタッグを組み、製造からビアレストラン運営まで協働を開始。出来立てのビールが楽しめると親しまれてきた工場隣接のビアレストラン「Lambic(ランビック)」は6月にスポーツバーにリニューアルオープンしました。

窓越しに隣接するブリュワリーのタンクも見ることがでるカウンター席とテーブル席。サッカー関係者が来店されることもあるという店内は、元日本代表など有名選手のサイン入りユニフォームも飾られており、ビールを楽しみながらのスポーツ談義が盛り上がりそうです。

現在、店長を務めるのは、サッカー修行先のオーストラリアから帰国したばかりの佐々木英泰さん。古巣の厚木はやぶさFCに戻り、チームの練習にも参加しながら、現在は醸造見習いと店舗運営まで、ゴールキーパー出身らしい堅い姿勢で取り組まれていらっしゃいます。

この日のラインナップは左から Yuzu Dream(柚子エール・Mサイズ330ml 700円)、丹沢のしずく(ホワイトエール・Mサイズ330ml 600円)、HOP SLAVE(DOUBLE IPA・Mサイズ330ml 700円)など。厚木ビールを代表する「丹沢のしずく」は、苦みも少なく飲みやすいと評判。濁りの少ないビールが喉を通った時に鼻に抜ける爽やかな香りも特徴的です。「Yuzu Dream」は、柚子の香りが立つフルーツビール、ジューシーで柔らかい味わいは女性にも人気。都内の老舗クラフトビールバーのハウスビールとして選ばれており、定評があります。そしてホップの香りも苦みも強め、アルコール度数も高くパンチがあるのはHOP SLAVE。クラフトビール通も唸らせる濃厚な一杯は、厚木ビールらしいパワーを感じます。

オリジナルビールは個性豊かに15種程あり、その一部、常時3種から5種類程度のビールがサーバーに繋がれ、出来立てを楽しむことができます。

長年、厚木ビールの醸造責任者を勤める望月さんと醸造見習いとして日々製造の現場にも入る佐々木さん。今後は望月さんの指導のもと、厚木はやぶさFCのオリジナルビール造りなど新しいビール造りにも挑戦してゆきたいと抱負を語ります。歴史ある厚木ビールと若く勢いのある厚木はやぶさFCが組むことで生まれる、厚木ビールの新しい味わい、力強い進化が楽しみですね。

厚木はやぶさFCのホーム「厚木市荻野運動公園」でのゲーム観戦後はもちろんのこと、七沢でのレジャー後にも、厚木ビール・Lambicで出来立てのビールを味わいにお立ち寄りください。

INFORMATION

厚木ビール

本厚木駅から徒歩約20分。1997年の創業以来、ベルギービールの製法の一つ、野生酵母を使ってクラフトビールの製造を続けています。工場隣接のビアバーは、2023年6月にスポーツバーにリニューアル。店頭では常時3種から5種類程度のビールがサーバーに繋がれ、出来立てを楽しむことができます。

※掲載情報は取材日時点(2023年8月)のものです。