蓑毛~蓑毛越え~大山山頂~
大山阿夫利神社下社ルート

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初心者でも安心、大山のおすすめ登山コース | 阿夫利神社下社〜大山ルート|丹沢・大山エリアナビ

大山詣りの古道の一つ、
蓑毛越えルートで大山山頂へ

小田急線秦野駅からバスで22分で到着する蓑毛から大山山頂までの登山道をご紹介します。

登山時間 約4時間半(登山起点から登山終点まで。休憩時間を除く)
徒歩距離 約6.5km
最高地点の標高 1,252m(大山山頂)
登山起点 蓑毛
最寄駅 秦野駅

歩く距離は長め、上りの標高差は900m超となる登山コースです。登山に適した靴、服装でおでかけください。山中は自動販売機も少ないため、飲料水や行動食を携行しましょう。冬季は16時頃には暗くなることを想定し、山歩きをお楽しみください。

富士山をはじめ相模湾全体や都心部までも望むことができる大パノラマと大山阿夫利神社本社に参拝できるとして、季節を問わず多くの人々が訪れているのが大山(おおやま)です。伊勢原駅からバスと大山ケーブルカーを利用するルートが一般的ですが、今回は、秦野駅からバスでアクセスする「蓑毛」からの登山道を歩くコースをご紹介します。

8:00

小田急線秦野駅から
バスで蓑毛へ

蓑毛は、江戸時代に大流行した大山詣りの西側の玄関口として栄えた地域です。表丹沢や大山への登山口としても人気のヤビツ峠に向かう途中にあります。秦野駅北口からバスで22分ほどで到着します。毎日朝7時台から毎時運行しており、「蓑毛」行きと「ヤビツ峠」行きを合わせると土日祝日は、7時台は4本、8時台は3本のバスを利用できます。満員で乗車できない場合がある「ヤビツ峠」行きと比べ、「蓑毛」行きは座れることが多いのもポイントです。

  • 小田急線とバスがお得に乗車できる「丹沢・大山フリーパス」をご存知ですか?EMotアプリを利用し、購入も使用もスマホで完結し、便利で簡単です。改札機の黄色い読み取り機にQRコードをかざして小田急線に、バスは降車時に運転士さんに画面を提示すればOKです。当日朝、スマホで簡単に購入できます。今回のルートは、下山時に大山ケーブルカーを片道だけ利用しますので、「丹沢・大山フリーパス Bキップ」の利用がお薦めです。

8:30

蓑毛着、徒歩出発

バス停近くに、公衆トイレが整備されています。ここから大山山頂まで公衆トイレはありません。
また、蓑毛から蓑毛越え、大山山頂までは登山道を歩きます。必ず登山者カードの届けを提出しましょう。秦野駅北口のバス停付近、また蓑毛バス停にも登山届け用のポストがあります。

  • 蓑毛バス停から横断歩道を渡り、金目川(かなめがわ)沿いに緩やかな登り坂を進みます。みのげマス釣りセンターの先に常夜灯があり二股に分かれています。左は、柏木林道・ヤビツ峠方面で、右が今回のルートの「蓑毛越え」となります。

  • ここから、登山道がスタートします。蓑毛から大山阿夫利神社下社を経て日向薬師まで通じる山道は「関東ふれあいの道」として整備されています。道標に従って、まずは「蓑毛越え」を目指しましょう。

  • 蓑毛越えルートは裏参道と呼ばれた古道です。かながわの古道50選でもあり、山岳信仰の修験者らが歩いてきた道でもあります。静かな山林を歩いていると、そこに漂う緑の香りに気持ちが和らぎます。枝や葉が揺れる音や鳥のさえずりだけ—自然の音しか聞こえない、贅沢な山歩き時間を楽しみましょう。

9:40

蓑毛越え到着

地元の人が「乗っ越し(のっこし)」と呼ぶ「蓑毛越え」は、十字路になっています。周辺には、テーブルのあるベンチも整備されています。蓑毛から来た道を直進すると、大山阿夫利神社下社へ。右手は、秦野市と繋がる古道「坂本道」で、いより峠(不動越)を通って高取山や鶴巻温泉駅方面へ通じています。今回は、左手の大山山頂方面へ進みます。

ここから大山山頂へは、しばらく急な登り坂が続きます。小休止をして出発しましょう。

  • 蓑毛越えから山頂までは、断続的な登りが続きます。古来より大山阿夫利神社下社から先は、神域として管理され、気軽に登ることができませんでした。道中には、1845年に建てられたという「従是女人禁制(これよりにょにんきんせい)」と書かれた石碑があり、江戸時代の習わしを今に伝えています。

  • 蓑毛から登り、途中でかごや道(大山阿夫利神社下社と大山山頂を結ぶ登山道のひとつ)と合流し、さらに進むと十六丁目の追分で、表参道(本坂)と合流します。十六丁目の目印は、1716年に建てられたと言われる高さ3m68cmもの高さの大きな石碑です。平らなスペースにはベンチもあり休憩にもぴったりです。
    表参道は、大山阿夫利神社下社の左手にある「登拝門」から登るメインの登山道であり、十六丁目からは行き交う登山者の数も一気に増え賑やかになります。


次の小休止にお薦めなのが「富士見台」(二十丁目)です。その名の通り富士山を一望することができるポイントで、江戸時代には茶屋があったと言われています。絶景を楽しみながらお茶やお団子を楽しんだ人々の様子が目に浮かぶようです。景色を見ながら息を整えて、最後の登りに備えましょう。

  • いよいよ山頂が間近に迫ってきます。二十五丁目で、ヤビツ峠から大山山頂に通じるイタツミ尾根の登山道と合流します。この付近でも、左手には富士山や丹沢の山々の稜線を望むことができます。最後の登りの先に青銅製の鳥居が見えてきたら、まもなく山頂です。この後、最後の石造の鳥居を抜けた先が山頂です。蓑毛から蓑毛越えルートで、約3時間の登りとなります。お疲れ様でした!

11:30

大山山頂・
大山阿夫利神社本社 到着

大山は、相模湾からの海風を受けて雨が降りやすいことから、古くは「雨降山」(あめふりやま)とも呼ばれ、雨乞いや五穀豊穣を祈願の霊地として崇められてきました。両肩に大きく伸びる美しい山容は、人々のいろいろな願いを引き受けてきた懐の広さを現しているようでもあります。まずは、大山山頂からの景色を存分に楽しみましょう!

  • 標高約1,252mの山頂の入口にあるのが、大山阿夫利神社 本社です。「大山石尊権現」や「石尊大権現」とも呼ばれる大山の主神、大山祇神(おおやまつみのかみ)が祀られています。切妻造(きりづまづくり)の建物が2棟連なっている、いわゆる「八幡造(はちまんづくり)」のお社が相模湾に向かって建っています。

  • 社の右手奥に進むと、奥社(奥の院)があります。「大雷神(おおいかずちのかみ)」をお祀りしており、火災や盗難除けの神様として信仰を集めています。大天狗とも呼ばれています。

  • 奥社前には、テーブルも整備された展望スペースがひろがっており、登頂後の休憩スペースとなっています。山頂は風が強い日も多いため、火気の取り扱いには十分ご注意ください。


大山山頂部には、御中道と呼ばれる小径があり、ぐるりと周れるようになっています。天候が良い日には、西側には富士山を中心に箱根や足柄の山並み、手前には表丹沢の峰々が迫ります。本社前となる南側は、伊豆半島から江の島や三浦半島までの相模湾全体、そして東方向には遠くに都心の高層ビル群も望むことができます。

  • 大山山頂公衆トイレ。水が凍結する冬季(例年12月~3月頃)は閉鎖されますのでご注意ください。

12:00

山頂茶屋でお昼ごはん

大山阿夫利神社本社の左側にあるのが、大山山頂茶屋、通称「いーさんの茶屋」です。客席中央には大きな杉の木があり、それを囲むように手作りの木製テーブルとベンチが並んでいます。ワイルドな山小屋のテラスといった趣です。麓の伊勢原や厚木方面の街並みを眺めながら、非日常感あふれるランチタイムを楽しみましょう。

  • 席を確保したら窓口で注文し、支払(現金のみ)を済ませます。メニューは、カレーライスや豚汁を筆頭に、焼きおにぎりや山菜そばなどの食事系と、コーヒーやペットボトルのソフトドリンク、さらには缶ビールも販売しています。なお、飲み終えたペットボトルや缶ビールの容器は、ご自身で持ち帰るルールとなっています。

  • カレーと豚汁がお店の看板メニュー。どちらも店主の石井さんが手作りして提供しています。カレーは、辛さは控えめで、玉ねぎの甘さとスパイスのバランスが絶妙、コクのある本格的な味わいです。大根、人参、ごぼうなど野菜も具沢山の豚汁は、多い日には100杯以上も売れる人気の一品です。

  • お店を切り盛りするのは、厚木市ご出身の石井さん。現在はゴールデンウィークや年末年始を除き、週末のみ、11時頃から15時頃まで営業しています。
    (※閑散期は、安全性を考えてカレーや豚汁などの食事メニューは市販品となる日もあります。)

12:30

下山開始

大山山頂でのひと時を楽しんだら、時間に余裕をもって下山しましょう。大山山頂からはヤビツ峠へのルート、見晴台を経由して日向薬師方面へ向かうルート、さらにはミツマタ群生地として人気の不動尻方面へのルートもありますが、今回は表参道で大山阿夫利神社下社へ向かいます。

大山山頂から大山阿夫利神社下社までの下りは、90分程度です。登りで蓑毛越えのルートと合流した「十六丁目」までは、同じ道を下ります。

  • 十六丁目の追分(分岐)を左手に下って進みます。八丁目に、樹齢600年と言われる巨木の夫婦杉があります。この夫婦杉を過ぎると、まもなく下社に到着します。

  • 表参道の起点となる青銅製の八ノ鳥居、登拝門をくぐると、大山阿夫利神社下社の境内です。現在も夏山祭の初日7月27日に、東京都日本橋のお花講の方々が、夏山開きとして登拝門の解錠する「開扉祭」が行われています。お疲れ様でした!

14:00

大山阿夫利神社下社到着

大山登頂と阿夫利神社本社参拝の御礼を伝えに、下社にもお参りしましょう。大山の杜に朱色の拝殿が美しく映えます。信仰と物見遊山を合わせたツーリズム「大山詣り」が大流行した江戸時代から多くの人々が訪れてきました。

明治期初期までは、この下社(標高約700m)周辺から本宮のある山頂までは、夏の開山期(7月27日~8月17日)にのみ入ることが許された神域でした。大山が国定公園に指定された1965年以降、現在のように通年で登ることができるようになりました。

  • 拝殿と授与所の間には拝殿地下への入口があり、神泉大山名水(御神水)をいただくことができます。大山阿夫利神社が祀る高龗神(たかおかみのかみ)は、水の神様として庶民からも信仰されてきた歴史があります。乾いた喉を神聖なお水で麗しましょう。入口で専用の容器も求めることができますので、御神水を満たして持ち帰っていただくこともできます。

  • 大山阿夫利神社下社拝殿の右手にある授与所では、御札やお守りなどを受けることができます。

  • 授与所で、山頂本社にお参りしてきた旨を伝えると、本社参拝の証となる手書きの御朱印をいただくことができます。大山山頂の登頂記念にもなり、お薦めです。


標高696mにある「大山阿夫利神社下社からの眺望」は、2020年発行の「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」にて二つ星を獲得しています。晴れた日には江の島はもちろんのこと、三浦半島から伊豆半島まで相模湾全体を見渡すことができます。下社境内には所々にベンチも用意されており、下山で疲れた身体をしばし休めるのにもぴったりです。この景色を眺めながらコーヒーやスイーツがいただける「茶寮 石尊」もお薦めです。

  • 阿夫利神社駅前にある広場から下ってすぐ、左手に阿夫利神社下社公衆便所があります。ここから大山寺を通る女坂、急な坂道が続く男坂を歩いて下山することもできます。

15:00

阿夫利神社駅
(大山ケーブルカー)

標高1,252mの大山の中腹に位置し、大山阿夫利神社下社最寄り駅となる「阿夫利神社駅」からは、大山ケーブルカーを利用しましょう。毎時20分間隔で運行しています。混雑する時間帯がありますので、時刻に余裕をもって、ホームに到着することをお薦めします。また登山靴についた土は、駅舎前で落としてから乗車しましょう。

「阿夫利神社駅」
乗車券販売:あり
始発:9:00
最終:平日 16:30、土休日 17:00
売店:なし
トイレ:なし(広場下の公衆トイレをご利用ください)

  • 大山の中腹、標高678mにあるのが「阿夫利神社駅」と標高約400m付近にある「大山ケーブル駅」を約6分で運行する大山ケーブルカー。2016年にグッドデザイン賞を受賞した車両のパノラミックな車窓から、自然豊かな大山の景色を楽しみましょう。


大山寺駅

「阿夫利神社駅」と「大山ケーブル駅」の中間に「大山寺駅」があります。昇降のケーブルカーが並ぶ国内唯一の駅として有名です。大山寺や女坂にアクセスできます。

「大山寺駅」
乗車券販売:なし(車掌対応)
始発:9:02(以降20分間隔)
最終:平日 16:32、土休日 17:02
売店:なし
トイレ:なし(大山寺近く、女坂に公衆トイレがあります)

  • 東大寺の初代別当であった良弁僧正が755年に開山し、その後も、弘法大師空海らが住職を務めた大山寺は、大山の歴史そのものとも言える名刹です。大山寺駅からは3分ほど。途中下車をして、ご本尊「鉄造不動明王」さまに参拝してみてはいかがでしょうか。本堂前の参道(階段)は、初夏から晩夏にかけては緑が美しく、秋には県内有数の紅葉スポットとなります。江の島をはじめ三浦半島までの眺望も楽しめます。

15:06

大山ケーブルカー駅に到着
こま参道へ

「阿夫利神社駅」からわずか6分ほどで「大山ケーブル駅」に到着します。売店もあり、ここでしか買えない大山ケーブルカーオリジナルグッズをはじめ地域の人気店のお菓子なども購入できます。

「大山ケーブル駅」
乗車券販売:あり
始発:9:00(以降20分間隔)
最終:平日 16:30、土休日 17:00
売店:あり
トイレ:あり

  • 「大山ケーブル駅」から「大山ケーブル」バス停までは、レトロ感が漂う「こま参道」を15分ほど歩きます。ゆるやかな下り坂には、名物のお豆腐料理を提供する茶屋をはじめ、江戸時代から人気のお土産品「大山こま」を販売する土産店が軒を連ねています。お買い物や下山後のお茶やビールを楽しんではいかがでしょうか。

  • 鈴川(大山川)沿いのこま参道を先に、「大山ケーブル」バス停があります。伊勢原駅までは、神奈中バスで30分ほどで到着します。
    伊勢原駅周辺には、地域に根差した美味しい食事処も沢山あります。大山登山の締めくくりに美味しいご飯とお酒を楽しんで、帰路につきましょう。

”Bキップ”を使うとこんなにお得

このルートで「丹沢・大山フリーパスBキップ」を使った通常運賃との比較です。
(Bキップは大山ケーブルカー運賃が含まれない券種ですが、窓口で提示することで片道運賃を割引で利用することができます。)

小田急線 新宿駅〜秦野駅間 692円
神奈中バス 秦野駅北口〜
蓑毛バス停間
350円
大山ケーブルカー 阿夫利神社駅~
大山ケーブル駅間往復
640円
神奈中バス 大山ケーブルバス停〜
伊勢原駅北口間
410円
小田急線 伊勢原駅〜新宿駅間 607円

計 2,699円

丹沢・大山フリーパス Bキップ 2,140円

559円お得

通常運賃と比較して、ワンコイン以上もお得です!ちなみに藤沢駅発の場合570円、町田駅発は431円お得に利用することができます。(小田急線の乗車駅によって、丹沢・大山フリーパスの価格は変動します。)なお、丹沢・大山フリーパスで乗車できるバスのルートは決まっていますので、こちらで確認の上、ご利用ください。

  • ※小田急線と神奈中バスは普通運賃で計算しております。

温泉や飲食店、おみやげ店などの優待割引施設をご利用いただくと、さらにお得になります。

訪れる際は、事前に現地の自治体のホームページ等で、最新の登山道状況を必ずご確認ください。