ヤビツ峠〜
大山ルート

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ヤビツ峠から大山山頂をめざす|ヤビツ峠~大山ルート|丹沢・大山エリアナビ

大パノラマが魅力的
秦野からの大山ルート

秦野駅から神奈中バスで約50分のヤビツ峠を起点に、イタツミ尾根を経て大山の表参道に合流し、大山山頂をめざすルート。秦野の街並みや相模湾を眺めながらの爽快な稜線歩きと大山登頂、阿夫利神社参拝を体験できるのが魅力のコースです。王道の阿夫利神社下社〜大山山頂コースと比べて登山客が少なく、道も比較的なだらかです。道中にはベンチが多数設置されているため、景観を眺めながらマイペースに登山を楽しむことができます。

登山時間 約5時間15分
(休憩1時間15分含む)
徒歩距離 約6.5km
最高地点の標高 1,252m(大山頂上)
登山起点 ヤビツ峠
最寄駅 秦野駅

上りでは急勾配や鎖場があるので初心者の方は足を滑らせないように注意して進みましょう。

春になるとスミレや桜、ツツジなどの山野草が次々と開花し、山を彩ります。新緑が美しい初夏は、稜線に吹く風が心地よく感じられます。秋を迎えると大山山頂付近のカエデやブナの葉が赤や黄に色を変え、登山口付近では12月上旬頃まで紅葉が楽しめます。寒い冬の日には森の雪化粧や霜柱が観察できることも。多彩な表情を持つルートです。

8:20

小田急線秦野駅から
バスでヤビツ峠へ

小田急線秦野駅下車後、「ヤビツ峠・蓑毛方面出口」の案内板に従い、北口から地上に降ります。4番のりばから、神奈中バスの「ヤビツ峠行(秦21系統)」に乗車。乗り場横には、登山計画書用紙と投函用ポストが設置されています。終点「ヤビツ峠」までの乗車時間は50分ほどです。

9:15

登山開始

行動前に登山準備を

標高761mのヤビツ峠には、公衆トイレや売店、登山計画書用紙・投函箱があります。大山山頂まで1時間以上トイレがないため、ヤビツ峠で済ませておくとよいでしょう。ストレッチなどで体をほぐし、安全に登山するための準備を行います。登山計画書の投函も忘れずに。

  • 「大山 2.3km」の道標に従い、バス停横の階段を登ります。よく整備された歩きやすい道です。

9:40

木陰でひと休み

標高870m付近まで登ると、ベンチが数台設置された広場に到着。水分補給をしてひと休みしましょう。やわらかな木漏れ日に癒されます。

  • 案内板にある「大山 1.7m」の方向へ。ブナや杉の木を見上げながら、引き続きなだらかな道を進みます。

  • 注意

    稜線をしばらく進むと、傾斜が急な箇所があり、道幅も狭く、鎖がかけられています。適宜両手も使いながら、慎重に登りましょう。
    鎖場でのすれ違いは危険なため、譲り合って一人ずつ通過するのが安全。待機時は、山側の安定した場所に立ちましょう。

10:30

二十五丁目

1表参道との合流地点

急登が終わると、道は再びなだらかになります。やがて視界が開け、富士山や丹沢の山々が見える展望スポットに到着。そのすぐそばが、表参道ルートと交わる二十五丁目です。

  • 岩と木製の階段をジグザグに進んでいきます。大山山頂まであと300m。急勾配ではあるものの、距離は短いのでもう一息です。

  • 二十七丁目付近には、再び富士山が見えるスポットも。

  • 二十八丁目に到着

    木道や階段を過ぎると、最後の目印「二十八丁目」に到着。石造りの鳥居がそびえ立ち、阿夫利神社本社であることを教えてくれます。

  • 左側の石段を登った先が山頂です。

10:45

山頂に到着

2頂上の空気に癒される。

1,252mの大山山頂に到着です。阿夫利神社本社に参拝して、山頂標識へ。登頂の記念にカメラにおさめてはいかがでしょうか。山頂には売店やトイレがあり、テーブル付きのベンチも設置されています。澄んだ空気を味わいながら休憩しましょう。

  • 山頂の東側からは伊勢原・厚木の街並みや相模湾のほか、江の島や三浦半島まで見渡せます。疲れも吹き飛ぶような開放感のある景色を心ゆくまで堪能してみてください。

  • ベンチに腰をかけながら、お湯を沸かしてのコーヒーを飲むのも登山の醍醐味です。

  • 大山祇大神を祀っている阿夫利神社本社(山頂本社)は、ぜひ参拝しておきたいところです。神職がいる日には拝殿内に入って中を見ることができます。

  • 拝殿横には売店があり、自家製の豚汁や山菜そば、甘酒などをいただけます。体に染み渡る温かい食事もおすすめです。(営業日にご注意ください)

11:15

下山開始

眼下の景色を味わいながら下山

休憩後、見晴台方面へ下山を始めます。道は階段状に整備されており安定しているものの、滑りやすいこともありますので、美しい眺めに気を取られて転倒しないよう慎重に下りましょう。

  • 「見晴台 2.2km」の方向へ進みましょう。木製階段を下りて不動尻分岐へ。

  • 注意

    ゆっくり下りましょう

    不動尻分岐を右に進みます。しばらく下ると、細かい岩が転がる道に入ります。滑落注意の看板と手すり代わりの鎖が設置されていますので、足元に注意してゆっくり通過しましょう。
    道が狭いため、すれ違う場合は、かならず山側の安定した場所に退避します。

12:15

見晴台

3開けた景色を眺めながら
ランチタイム

下山開始から約1時間。急な坂をジグザグに下り明るく開けた場所が見晴台です。テーブルやベンチがあり日当たりもいいので、このコースではここでお昼休憩をとるのもおすすめ。東京や横浜の街並みを眺めながらのランチタイムは格別です。

  • 注意

    「下社 1.4km」の道標に従って下りましょう。しばらく進むと、道幅の狭いトラバース道が続きます。
    崖側には滑落防止の鎖やロープが張られていますが、手すりではないため、つかまらないようにしましょう。

4二重滝

歴史深い滝で静寂を堪能する

二段構えで落差は約15m。古くから修行者の禊の行場として使われてきた滝です。沢水が静かに流れ、厳かな雰囲気に満ちています。

  • 「かながわの美林50選」にも選出されている貴重なモミの原生林はぜひ鑑賞しましょう。さらに進むと、左手に祠と赤い鳥居が見え、阿夫利神社下社の境内に出ます。

13:40

阿夫利神社下社周辺で
休憩

5登山で疲れたら
カフェで一休み

阿夫利神社下社まで下山したら近くのカフェで休憩しましょう。絶景を眺めながら休憩できる「茶寮 石尊」、クラフトビールやフランクフルトを味わえる「Kurumi Cafe」、ラーメンやそばなどの軽食を食べられる「さくらや」がおすすめです。

  • Kurumi Cafe

    外国人や女性グループなどに人気のカフェです。店内のインテリアは、木を多く使った北欧スタイルで、ホッとできるぬくもりのある空間を演出しています。やまと豚のフランクフルトを使ったホットドッグが大人気です。

  • さくらや

    阿夫利神社下社から石段を降りた先にあるお休み処。人気メニューはラーメン、お団子、おでん。店先で焼いているほんのり甘めのお団子は、添えられる自家製味噌だれとのバランスが絶妙です。

  • 茶寮 石尊

    テラスから見える眺望はミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは二つ星を獲得しています。メニューの1番人気は「升ティラミス」。絶景を眺めながら、絶品スイーツやコーヒーで疲れを癒しましょう。

14:30

大山寺

6大山のお不動さんに参拝

阿夫利神社下社から女坂を経由して20分ほどで大山寺へ到着します。
大山寺は「関東三大不動」のひとつに数えられ、1,200年以上の歴史があります。細かな木彫りの彫刻が美しく、阿夫利神社とはひと味違った趣を感じられます。

  • 寺院の前には、もみじに覆われた石段がまっすぐに伸びています。秋には人気の紅葉スポットとして多くの人が訪れます。

  • 境内では厄除けのご利益があるとされる「かわらけ投げ」体験も。崖の途中にある福輪を目掛けてかわらけ(土器)を投げ、見事にくぐれば幸運が訪れるそうです。

15:10

大山寺駅からケーブルカーに乗り、こま参道へ

大型の窓から絶景を楽しむ

麓のこま参道までは徒歩でも下りられますが、せっかく大山を訪れたのならケーブルカーにも乗りたいところ。大型の窓からは大山の自然や伊勢原の街並みが見え、開放的な景色を楽しむことができます。
※大山寺では切符の販売はしていないため、着駅にて精算となります。(Bキップ提示による割引対象区間外)

7ご当地料理の食べ歩き

こま参道には、名物の豆腐を使った料理やスイーツを提供する飲食店のほか、大山こまなどの土産物店などが立ち並び、どこか懐かしいような、穏やかな雰囲気に癒されます。豆腐ソフトクリームや豆腐メンチなどで小腹を満たしながら散策するのもおすすめです。

  • ゑびすや土産店

    大山ケーブルカー乗り場の近くにあり、木製玩具や漆器などの工芸品、大山特産のきゃらぶきなどがお土産品として並びます。おすすめは大山豆腐を使った「豆腐アイス」。豆腐の味わいが感じられる名物スイーツです。

  • 西の茶屋

    こま参道の中ほどにあるお食事処で、休憩にもぴったり。大山名物の豆腐料理を食べることができ、1番人気なのは5品コースです。テラス席もあり、開放感のある空間でグルメをいただきながらホッと一息つけます。

  • オカリナキッチン大山店

    手作りのお菓子が並ぶ人気の菓子店。シフォンケーキやプリンなどのスイーツを購入することができます。大山名物の豆腐を使い、豆腐の優しい味わいを生かした「大山とうふシフォンケーキ」がおすすめです。

  • バスで伊勢原駅へ

    こま参道を満喫したら、神奈中バスの「伊勢原駅北口行(伊10系統)」に乗車します。バスのダイヤは1時間に2〜3本。登山後は、簡単に泥汚れを落としてからバスに乗車するのがマナーです。バス停近くに設置されているブラシや桶を利用しましょう。

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フリーパス優待施設

伊勢原駅から鶴巻温泉駅まで小田急線に乗車し、鶴巻温泉駅前にある「弘法の里湯」へ。「弘法の里湯」は、登山客や観光客の憩いの場として愛される温泉施設です。カルシウムがたっぷりと含まれた温泉は、筋肉痛や切り傷、冷え性に効果があるとされています。登山後の疲れた体を癒しながら、ゆっくり過ごしてみませんか。
※ 丹沢・大山フリーパスを提示すると入館料が大人200円引きになります。

”Bキップ”を使うとこんなにお得

このルートで「丹沢・大山フリーパス Bキップ」を使った場合の通常運賃との比較です。

小田急線 新宿駅〜秦野駅間 700円
神奈中バス 秦野駅〜ヤビツ峠間 570円
大山ケーブルカー 大山寺~
大山ケーブル間※
360円
神奈中バス 大山ケーブル〜
伊勢原駅北口間
370円
小田急線 伊勢原駅~
鶴巻温泉駅間
170円
弘法の里湯 2時間(優待施設)※1 800円
小田急線 鶴巻温泉駅~
新宿駅間
610円

計 3,580円

丹沢・大山フリーパス Bきっぷ 1,560円
大山ケーブルカー 360円
弘法の里湯 2時間 優待料金 600円

1,060円お得

  • ※小田急線と神奈中バスは普通運賃で計算しております。
  • ※1 市内にお住まいの方は600円、市外にお住まいの方は800円が基本料金

温泉や飲食店、おみやげ店などの優待割引施設をご利用いただくと、さらにお得になります。

登りは標高が高いヤビツ峠から出発し、少し楽をして大山山頂へ。下山も比較的緩やかな見晴台コースを下ります。眺望の良い見晴台や美しい二重滝、歴史ある大山寺に立ち寄った後、ケーブルカーで下山します。「こま参道」で名物の豆腐料理を食べれば、これこそが究極の大山登山の完成です。見晴台への下山途中、クサリのある足場の悪いところが2か所あります。クサリを両手で掴みながら、うしろ向き(斜面側を向いて)で慎重に下りましょう。