大山ハイキング 見晴台で彩りお弁当ランチ

大山・見晴台へのハイキングは、自然を満喫しながら、美しい景色を眺めることができるため、多くの人が四季を問わず訪れています。こま参道に新しくオープンした、お弁当が人気の「TAWATAWA STAND(タワタワスタンド)」と合わせて、手軽に楽しめるハイキングコースご紹介します。

登山やハイキングで人気!神奈川県の大山とは

神奈川県伊勢原市の大山は、都心や神奈川県内からのアクセスがよく、1年を通じて多くの登山客やハイカーが訪れる場所です。

大山の標高は約1,252m、山頂までの道のりは本格的な登山道ではありますが、標高約700m付近までケーブルカーで登れることや、富士見台や見晴台などのビューポイントも多く、気軽に楽しむことができる神奈川県で人気のハイキングスポットとなっています。


大山ハイキングのスタートはこま参道から。

 

伊勢原駅から神奈中バスに乗り、約30分で終点の「大山ケーブル」バス停へ到着します。山の麓から中腹までを結ぶ大山ケーブルカーの乗り場へ向かって歩き始めると、昔ながらのレトロなお店が立ち並ぶこま参道へ。

 

見晴台までのハイキングはここからスタートです。

こま参道のおみやげ屋や飲食店を横目に、ケーブルカー乗り場までの階段を半分程度登ったあたりの「TAWATAWA STAND」へ立ち寄ります。

 


こま参道にオープンした「TAWATAWA STAND」で昼食のお弁当選び

登山やハイキングに出かける際に、「お昼ご飯どうしよう」と悩んだりしませんか?
作って持っていく?(朝が大変・・・)、コンビニ??(いつものご飯とかわらない・・・)、茶屋や山小屋で食べる?(定休日かも・・・)、器具を持って自分で作る?(荷物重くなるし・・・)。
そんな悩みを、こま参道にオープンした「TAWATAWA STAND」が解決してくれます。
山ご飯の新しい選択肢として、朝早い時間から提供してくれるこのお店では、「大山登山弁当」や「山岳弁当」などの登山やハイキングにぴったりのメニューがあり、大山へ訪れるハイカーや登山者、観光客の強い味方となっています。

参道沿い、大山に向かって右手にある白い壁が目印のお店です。テイクアウト、イートイン、どちらも対応されています。

店名の「たわたわ」とは「豊作でたわわに実った様」を表す「たわわ」から着想されたそうです。TAWATAWA STANDはご夫婦で営まれています。

店主の大塚さんは、コロナ禍を一つのきっかけに、生まれ育った平塚から大山の麓へご家族で引っ越したそうで、偶然のご縁から、引越し先のご近所に住む方から畑を借りることになり、教えてもらいながら無農薬の野菜作りをスタート。家族では消費しきれない収穫量となってきたこともあって、得意の料理を活かした総菜やお弁当のお店をはじめようと辿り着いたのが、この場所だったそう。まるで大山に導かれたようなお話です。

それでは、本日のお昼ごはんを受け取って、再び大山ケーブルカー乗り場へ向かいましょう。

※ 当日、店頭でお弁当をオーダーする場合は売切れや時間がかかることもあるそうなので、前日までにご予約されることをおすすめします。


車窓からの眺め抜群!大山ケーブルカーで大山の中腹へ

こま参道を登りきると、大山ケーブルカー乗り場「大山ケーブル駅」に到着します。ここからはケーブルカーで山の中腹「阿夫利神社駅」まで登ります。

大山ケーブルカーは毎時20分間隔で運行。今回は、「大山ケーブル駅」~「阿夫利神社駅」間を往復で乗車するので、お得なデジタル丹沢・大山フリーパス (Aキップ)を購入し、スマホの画面を駅員さんに見せて乗車しました。(Bキップをお持ちの方は、値引があります。)

終点「阿夫利神社駅」までの6分間の大山ケーブル、大きな窓からの絶景を楽しみましょう。

大山ケーブルカー
屋根上の架線がなく視界を遮るものがないので、風景と一体になったような感覚を味わうことができます。

大山寺
「大山寺駅」で途中下車して、もみじの美しい大山寺に立ち寄るのもおすすめです。

「阿夫利神社駅」へ到着。麓との標高差は約300m、ケーブルカーを降りると気温差を感じます。空気も澄んでいて、思わず深呼吸したくなるほど爽やかで、自然豊かな山中に居ることを実感します。



ハイキング前にしっかりとお参り!大山阿夫利神社下社へ

「阿夫利神社駅」から参道を進み、石段を登ると大山阿夫利神社下社の拝殿へ。
ハイキングの無事を祈り、お参りしましょう。

右手にはお札や御朱印などを求めることができる授与所があります。また、拝殿と授与所の間には拝殿地下への入口があり、神泉大山名水(御神水)をいただくことができます。
授与所の右手には絶景カフェ「茶寮 石尊」もありますので、ハイキング後に一息つくのにおすすめです。

東京スカイツリー(634m)の最上部より高いこの境内(696m)からは晴れた日には相模湾を囲む三浦半島から伊豆半島までを見渡すことができます。2020年の「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」でも、「大山阿夫利神社下社からの眺望」が二つ星を獲得しています。


山の空気に癒されながら、大山ハイキングスタート!

大山阿夫利神社下社から階段を下りてお店が並ぶ広場に戻ります。
お店の左手奥に「見晴台ハイキングコース 入口」と書かれた看板があります。ここが「見晴台」への入口です。見晴台まで片道約30分、本日の目的地を目指しましょう。

歩いて10分程で見えてくるのが、二重社です。滝を流れる水の音が聞こえてきます。
二重滝は雨乞いの滝として崇められた聖地で、今でも厳かな空気が満ちています。この滝付近が、こま参道沿い、バス通り沿いに流れる鈴川(大山川)の源流です。

見晴台へ向けたハイキングコースはこのような山道が続きます。ところどころ狭い箇所があり、すれ違うことができない場所もありますので、すれ違う際にはスペースのある場所で調整しましょう。

片道30分の行程で標高差70メートルほどを登りますが、それほどの急な登り下りはありません。

山では「登り優先」という山歩きのルールをご存知ですか?
すれ違うことができないような狭い山道では、登って来る方が譲ってくれた場合を除き、常に登りの方が優先、下りの方は一旦止まり道を譲るのが基本です。山頂方面へ向かうから登りではなく、その場所が登り坂か下り坂かで判断します。山中での怪我や事故を防ぐことに繋がります。


こころのプチ贅沢!見晴台で色鮮やかなお弁当と美しい景色を堪能!

あっという間に見晴台に到着します!この場所は標高770m。
見晴台は、大山山頂と日向薬師を繋ぐ登山道の途中でもり、尾根途中の希少な平地として古くから休憩所として使われてきました。

※見晴台にトイレはありません。
※ゴミは持ち帰りましょう。

大山の山頂が見える平地にテーブルとベンチが並んでいます。休日やお昼時には人々で賑わい、晴れた日には東京都心や横浜の街並みを望むことができます。
澄んだ空気と見晴台からの眺めを楽しみながら、TAWATAWA STANDのお弁当をいただきましょう!子供の頃から変わらず、お弁当を開ける瞬間は思わずワクワクしてしまいます。

大山登山弁当 (950円)
TAWATAWA STANDさんのこの日の大山登山弁当は山の形のご飯が2種(焼きとうもろこし醤油バターご飯、人参かくや漬けご飯)。おかずは、米粉鶏唐揚げや丹沢猪の無添加ソーセージ、玉ねぎやニンジンなどのグリル野菜、コールラビの蜂蜜シェリーマリネ、キャロットラペやピリ辛高菜など、盛りだくさんで見た目もかわいらしいです。
見た目以上にボリューム感もしっかりあって大満足のお弁当です。登山やハイキングの昼食にと少し濃いめに味付けされたおかずでさらに食が進みます。

山岳弁当 (730円)
三角形にラップされた山岳弁当。インドネシアの「ナシブンクス」(紙やバナナの葉でご飯とおかずを包んだ簡易お弁当)をヒントに生まれたそうです。
食後のゴミも紙だけということもあり、携帯性も抜群の一品。下には白飯が入っていて、その上におかずが乗っています。総菜のいろんな味がご飯に合わさって美味。おかずの内容は大山登山弁当より数品少ないですが、こちらも十分なボリュームです。ぜひ大山ハイキングのお昼に、TAWATAWA STANDのお弁当を買われてみてはいかがでしょうか。

見晴台は、大山ケーブル「阿夫利神社駅」から片道30分。ハイキングにも最適な目的地です。TAWATAWA STANDさんのような新しいお店をはじめ、大山詣りの時代から変わらず信仰を集める大山阿夫利神社や大山寺など素敵なスポットがたくさんあり、雄大な自然が出迎えてくれます。

今回のコースは、大山ケーブルを利用し、見晴台往復を想定した初心者向けハイキングコースです。天候や体調をみてお出かけください。なお大山山頂や丹沢への登山などより長い距離の山道を歩かれる場合は、こちらのページを参考に山歩きのための準備を整えて、山歩きをお楽しみください。


※掲載情報は取材日時点(2023年7月)のものです。