比々多神社 歴史と文化を巡る旅

神奈川県伊勢原市にある比々多神社の基本情報から境内の見どころ、さらには一年を通じて開催されるさまざまな祭りについて詳しくご紹介します。起源は約1万年以上前までさかのぼるという比々多神社で、日本の文化と歴史の深さを感じてみませんか?


比々多神社の基本情報

由来と歴史

比々多神社の創建は古く、その歴史は神話の時代にさかのぼるとされています。伝承によれば、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際にこの地を訪れ、地域を鎮めたことが始まりとされています。神社は、伊勢原市内でも特に歴史の深い場所として知られ、地域の人々にとって信仰の中心地であり続けてきました。

ご利益

神奈川県伊勢原市にある比々多神社は、伊主祭神は国土創造の豊国主尊(とよくにぬしのみこと)で、特に子宝・安産にご利益があると言われています。
そのほかにも、満願成就や恋愛成就、良縁などさまざまなご利益があるとされています。また、全国的にも珍しい玉造りの神様・天明玉命(あまのあかるたまのみこと)他2柱、相殿神に大酒解神(酒造りの神様)を祀っていることから、酒造業を営む人々も多く参拝に訪れます。お酒にまつわるお仕事をされている方、お酒が好きな方にはぜひ訪れて欲しい神社です。

 

比々多神社へのアクセス

神奈川県伊勢原市にある比々多神社は、伊勢原市からバスで向かう、もしくは新東名高速道路から車で向かうことができます。

最寄りの伊勢原駅までは都心から約1時間で到着するなど、都心からのアクセスも良好です。

 

【電車・バス】

「伊勢原駅北口」から「栗原行」バスで約14分 「比々多神社」下車後、徒歩約3分

(運行本数少ないため事前にご確認ください)

「伊勢原駅北口」から「鶴巻温泉行」バスで約12分 「神戸」下車後、徒歩約12分

※「鶴巻温泉行」は丹沢・大山フリーパス指定区間外

【車】

新東名高速道路 伊勢原大山インターから車で4分

 


比々多神社 境内の見どころ案内

本殿

伝統的な日本の神社建築様式で、重厚な造りが特徴。非常に大きく厳かで静かな雰囲気が漂います。

境内には、本殿の背後に縄文時代後期の配石遺構や敷石住居、三之宮3号墳の横穴式石室が移設復元されており、本殿の周囲を歩くだけで比々多神社の歴史を感じることができます。

祭事の際には、本殿前の特設ステージで音楽の演奏やよさこいなどの奉納が行われます。神秘的なステージで行われる祭事でのイベントは、ぜひ一度は見てみたいものですよね。

 

 

十二支像

全国的にも珍しい十二支の石像があるのも特徴の一つ。その年の石像は本殿前に飾られています。

神社の裏手を回ると、その年以外の干支の十一支22体の石像を見ることもできます。12年の時間をかけて丁寧に作られた十二支像。ぜひ裏手まで足を伸ばして、生まれた年の石像にも会っていかれてみてください。きっとご利益があるはず。

 

 

花手水

鳥居をくぐると、すぐに目に入る手水舎。こちらの手水舎には季節毎に変わるお花が活けられており、参拝者の心を和ませてくれます。夏は紫陽花、秋は菊、冬は椿などこの花手水を見るために定期的にこちらの神社を訪れる方も多いそうです。日本ならではの花のアートをぜひ楽しんでくださいね。


博物館(資料館)

境内にある三ノ宮郷土博物館(入館料200円)には神社伝世の資料はもとより、周辺の古墳や遺跡から出土した縄文時代の土器類をはじめ、平安~江戸時代も含む貴重な品々約2,000点が保存展示されています。関東最古といわれる木造の狛犬や日の丸紋のある布目古瓦など、歴史的に貴重な文化財が納められています。

比々多神社の約1万年にもわたる歴史をじっくりと感じることができる場所となっています。

INFORMATION

三ノ宮郷土博物館 概要・入館料
開館時間:09:00〜16:00
休館日:年末年始・例祭日(4月22日)・節分
入館料大人200円(150円)・小人100円(70円)
( )内は、30名以上の団体割引料金
※なお、5月第3土曜日・日曜日は、まが玉祭のため終日無料開館します。
詳しくはご来館前にお問い合わせ下さい。

御神木

境内の入り口、参道脇の御神木は樹齢500年の「相生の欅」と言われています。
まっすぐ高く伸びた御神木は、まるで参拝者を見守ってくれているようなたたずまいを見せています。
満願成就、恋愛成就、良縁成就、夫婦円満等のご利益が叶うよう、お参りの方が木の幹に手を当てる姿を多く目にされる比々多神社のパワースポットの一つです。

 

 

元宮

本殿裏から400mほど畑を抜け急な坂を登ると小さな鳥居があります。こちらが比々多神社の旧社殿の跡地である元宮です。晴れた日には関東一円が一望でき、三浦半島や横浜方面、相模湾など素晴らしい眺望を堪能できます。参拝の後に少し足を伸ばして、ぜひ訪れて欲しい場所です。


比々多神社 お祭り紹介

初詣(1月)

除夜の鐘と同時に歳旦祭、元旦大祈祷が行われ厳かな雰囲気のもと新年を迎えます。初詣は地元の人をはじめ、たくさんの人が訪れ賑やかな雰囲気に。本殿前には、その年の干支の石像も飾られているので初詣の際にはぜひチェックを。

 

 

節分追儺祭(2月)

年男年女の奉仕により、午前10時・正午・午後3時の3回、境内特設舞台にて「豆まき・宝まき神事」が行われます。例年、力士をはじめとしたゲストが来られたり、小判と引き換えに豪華景品が当たったりと盛りだくさんな内容!節分追儺祭を楽しみにたくさんの子どもたちも訪れる一大イベントです。

 

 

例祭(4月)

白鳳(はくほう)4年(672)に端を発する年一度の大祭で、三宮祭(さんのみやさい)の名で親しまれています。豊作祈願と国土創造の神を讃え、古くから伝統のあるお祭りです。
あばれみこしや、加藤清正などの人形をのせた3基の山車や神輿が繰り出され氏子区域を巡幸し「イヤートーサッセ」の元気なかけ声が神社周辺に響き渡ります。神社の裏山で開催される植木市も有名で関東圏内からたくさんの方が足を運びます。

まが玉祭り(5月)

この地から、多数のまが玉や装飾品が出土したことに由来する文化と芸術の祭典です。   

神社内にも玉造りの神様天明玉命がまつられており、比々多神社はまが玉との縁が深いと考えられています。
本殿前の特設舞台での奉納演舞や演技、大人気のまが玉づくり、フリーマーケット、地場産品販売 各種展示発表など、30以上の団体により、2日間にわたり盛り沢山にイベントが繰り広げられます。

 

 

夏越大祓(6月)

知らず知らずの内に積もり積もった罪・けがれを祓い清め、健康で明るい生活が送れるよう祈願する行事です。参道には青々とした茅で作られた茅の輪が設けられます。6月に行われる夏越大祓は、参列者が「茅の輪」をくぐり、心身の穢れを清め無病息災を祈ります。


比々多神社は古代から続く歴史と伝統を持つ神社であり、多くのご利益と魅力を持っています。
自然豊かな環境の中で荘厳な本殿や美しい十二支像、花手水などを楽しみながら心を落ち着けることができます。また、さまざまなお祭りを通じて地域の絆や伝統を感じることができます。

日々の生活に疲れたら、比々多神社を訪れることで、古の神々の力を感じ、心身ともにリフレッシュするひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。